木村コーチに捧ぐ試合!
昨日4/24の巨人×広島戦は先日亡くなった木村拓也コーチの追悼試合として行われました。個人的に自分より若い人がこんな形で亡くなることは非常に残念でならない、思いつつ見ていました。うちは地上波以外見られないので試合終了まで放送してくれるNHKで中継してくれてたのは本当に助かりました。どうしても見たい試合だったので。
この追悼試合に恥じる事のない、すばらしいプレーが随所に出た試合でした。
結果として失敗に終わりましたが、広島の赤松選手の果敢なバント攻撃には木村拓也「選手」のスピリットが篭っているように見えたし、三塁のファールフライで巨人の小笠原選手が、球は取れなかったものの、スタンド内にダイビングしてしまうシーンにも木村選手のあきらめない闘志が乗り移ったようにも思えました。小笠原選手は木村氏とは巨人に来てから同僚となった年代の近い間柄ですが、共に日本ハムに入団しキャッチャーから内野に転向して主力に成長したという点では共通しています。
キャッチャーであり主将でもある阿部選手も木村コーチとは深い親交があったようですが、ホームランを放って、その想いを表現しているように見えました。
広島の選手たちは比較的若手の選手が多かったのですが、野手全員を使い果たすまさに全員野球で、また控えの位置にいる選手が個々の役割を全うしていました。野村監督は現役時代長らく内野手として共に活躍した間柄で、野村「選手」の控えとしても活躍し、巨人に移ってコーチになっていても敵味方関係ない思いで、木村コーチに捧げるこの試合に臨んでいたことでしょう。
荒れた試合になる事もなく投手戦で1点をめぐる攻防のしまった試合展開となっていましたが、それが急変したのが8回裏。広島は3勝負けなしで10試合で防御率0.00を誇り「勝利を呼ぶ」中継ぎエース、41歳の高橋建投手をマウンドに送りました。高橋投手の入団と木村コーチの広島移籍は同じ95年、まだ木村コーチはそれほどキャリアがなく同期入団に近い間柄なのかな、と察したりもしましたが。
その高橋投手が満塁のピンチを迎えたところで、代打のコールが…そこへ出てきたのは谷選手。37歳を迎えた今季は控えに甘んじ打率もまだ1割台という瀬戸際ともいえなくもない状況で、まさに起死回生の代打逆転満塁ホームラン
オリックスの主力だった頃から期待/応援してきた選手で意外にもこれが初の満塁弾だったとは。移籍当初は何で巨人へなんか来たのか?すぐにしぼんでしまうのでないか??と心配もしましたが、随所で存在感を発揮し今まで生き残ってきたというイメージで、まさにその姿が木村コーチとダブります。木村コーチと同級生で現役を続ける彼がよくここで打ってくれた、と思いました。
ヒーローインタビューで一番立ってほしい選手がたってくれたな、と。同級生ならではの木村コーチへの思い入れ、それもある程度の地位を築いて30歳を過ぎてからの巨人というとてつもない球団への移籍、そんな中で生き残ってきた二人…、谷選手が言葉を詰まらせたシーンに他の選手にはない木村コーチとの間柄というものを感じる事ができ、本当によい試合になったなと感じました。プロ野球の試合見て泣く事なんてなかなかないので。
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