JR米子空港駅 (鳥取県米子市)
鳥取県米子市のJR米子空港(よなご・くうこう)駅です。
米子市では中心地のJR米子駅をupした事がありますが、今回は市内にある空港駅の記事となります。
-JR米子空港駅-
【路線】JR境線(米子-境港間)
【開業】1902年11月1日
【訪問】2014年6月
【1日あたり平均乗車人員】 4人/日 (2007年)
【近隣の主要駅】(米子方面)米子駅→9駅
(境港方面)境港駅→6駅
●駅名標
デカデカとになりますが、米子-境港間の途中駅としては初めての駅記事となります。なかなかのこの間の駅でこれというのがない部分があり、ここだけは異質かなというところです、なにより空港と直結の駅ですから、もうこれは山陰唯一です。
ただ当駅がこの名前になったのは2008年の事で、それまでは800m米子側(南側)に「大篠津(おおしのづ)」という駅があり、これが前身となっています。この大篠津駅、昔々1990年代前半に寄ったような気がしますが定かではありません。隣駅が「大篠津町」となっていますが、これもこの時に改称されたもので、それまでは「御崎口(みさきぐち)」という駅名を名乗っていました。
利用者数が4人/日となっているのは、この移転前の統計であり、旧大篠津駅は周辺が大変廃れた地区であったそうです。私が訪ねたかどうかの90年代では、空港というより基地の街の飛行場というイメージがかなり強く、何があるという印象は殆どなかったです。
山陰唯一の海外定期便の就航する空港であり、現在は香港と韓国仁川の便があり、国内は東京だけで、逆に海外の方が多い状態になっています。
かつては、新千歳、成田、茨城、関空、伊丹、神戸、隠岐、福岡、那覇などの空港へと結んでいましたが、近年では特にスカイマークの縮小による影響が大きく、写真のこの時も実は神戸空港へと戻る時だったのですが、その便も今や過去のものとなってしまいました、まだ2年半と経っていない、2014年6月当時です。2013年に米子-神戸便が就航し、2年と持たず、その間にこうして利用できたのは実にレアだったと思います。
境線という本線から外れた路線で、山陰本線の主要駅のひとつである米子駅から境港への分岐になる事から、さほど便数がないかと思っていましたが、なかなかどうして境港が観光地として成功した影響があったのか、この地域で毎時1本以上あれば、かなりの上出来かと思います。ヘタすれば山陰本線より多いレベルかと?!
全くの単線で1面1線のホームです。向こうが米子方面(南側)です。
結構本数が多いながらもこのホームで行けるのですね、1時間に1、2本で行き交いがなければ大丈夫なのかなと。
すぐ向かいには空港がある訳ですが、そんなロケーションとは思えない、穏やかな佇まいのホームでした。
上の写真と反対方向を眺めたカットで、向こうが境港方面(北側)です。
切符の回収箱が手前に見えます。空港駅にして無人駅というのも珍しいのでは、と思います。
これは中央部をアップ気味にしたカットで、時刻表の横あたりになります。
やはり方向を間違える人がいるのでしょうね、こうして表示があるところを見ると。
境港までは190円、米子駅が240円と米子の方がやや遠い恰好になります。
島根県に入って松江までは760円、米子から近いように見えて電車賃はかなり違うもんですね…。逆方向で倉吉までは1140円、これは結構な距離です。この辺でと知って来れ位なんですよね、米子の隣には安来もありますが。ちなみにICOCAなどありません、山陰はいまだに自動改札ではなく、駅員手作業ですし。
またホームのカットに戻りますが、電車つきのもので。
全面に目玉おやじのドアップはかなりインパクトがありますね、側面は多数の目玉おやじで百目タイタンのよう(全然違いますが…)
この境線は水木しげるロードのある境港市を通る路線であり、とにかく水木しげるワールドです。この目玉おやじ以外に鬼太郎は勿論、ねずみ男、ねこ娘など6種類の電車が走っているそうです。
壁つきの券売機ではなく、山陰線にも多いこういうタイプの箱形の?ものでした。この辺りの中心駅以外の駅ではスタンダードですね。
改札に相当する設備は皆無で、切符回収箱のみです。
その他のゲートやポールすらもない単なるコンコース状態でした。
ただ新築駅舎らしい木目のきれいな内装ではありました。ベンチ状に木製長椅子状態になっているのもgoodです。
手前が駅側、向こうが空港側になりますが、両者をつなぐ通路です。間の道路が交通量が多い訳ではないので、平地を歩いた方が断然早い、というのはこの際言いっこなしってことで(笑)
にしても設備に金かかってるな、と感じざるを得ませんでした。勿論バリアフリーの意味合いもあるでしょうが。
単なる空港前の道路という感じで、人家などは向こうに僅かに見える程度でした。
空港とを歩道橋で結ぶこじんまりとした駅舎です。
境線の途中駅で元々大きい駅舎どころか、駅舎のある駅すら半分あるかどうかですが、この駅に初めて寄るという時に、どんな規模かを想像しながら行ってみると、予想以上に小さかったです。が、この辺りの駅には似つかわしい規模かなとも感じました。
ちなみに境線では、各駅に妖怪に因んだ愛称がつけられていますが、当駅は「べとべとさん」駅です。べとべとさんとは、夜道を歩く人間の後をつけてくる妖怪だそうで、80年代のバレーボール中継等に欠かせないキャラクター「パボちゃん」のような球体の姿に口だけが大きく開いた姿の妖怪です。何でこの街にその妖怪か、の因果までは分かりませんが…
しかし折角山陰の空港として多方面に乗り出したと思ったら、長く続かずに先細りになってしまっている現状は残念で、この当時よりだいぶ就航路線が減ってしまっているのでは?と思います。陸の孤島とはいわせない、そんなパワーをこの山陰に感じさせてほしいものです。
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