JR石部駅・三雲駅 (滋賀県湖南市)
滋賀県湖南市のJR石部(いしべ)駅/三雲(みくも)駅の2駅をまとめてお送りします。
湖南市では甲西駅をupした事がありますが、今回はこの甲西駅を挟む市内の2駅という形でお送りします。
まずは石部駅から…
-JR石部駅-
【路線】JR草津線(柘植-草津間)
【開業】1889年12月15日
【訪問】初訪問-2008年5月
【1日あたり平均乗車人員】 1,783人/日 (2014年)
【近隣の主要駅】(柘植方面)貴生川駅→3駅
(草津方面)草津駅→2駅
●駅名標
JR東海道本線の草津駅から分岐する「草津線」の駅で、以前お送りの甲西駅が隣で、更にもうひと駅隣が三雲駅で、当駅含めこの3駅が湖南市内の駅となります。元々は関西鉄道というところで、その創業時の駅として「草津-三雲」間の唯一の中間駅として開業したという歴史を持っています。
で、反対側の隣駅「手原」は栗東市の駅となります。その1つ向こうは草津駅(草津市)となり東海道線と合流しますが、東海道線でも栗東駅(栗東市)があり、栗東市の駅は草津駅を挟んで、飛び地的に存在する形となっています。
石部は宿場町として江戸時代に栄え、湖南市内の3駅(三雲・甲西・石部)中で最も宿場色の強い地です。
この駅の初訪問は2008年5月の事ですが、ここでの写真は2016年7月再訪時のものを基本的に載せていきます。
●ホーム
2面2線のホームで、草津線の途中駅であり、市の中心駅でもなく、特にどうという事のない沿線中のひと駅ではありますが、少し歩けば宿場町の面影を味わう事の出来る「渋い」地だと思います。
市の中心駅ではありませんが、平成の大合併で湖南市になる前は、甲賀郡石部町唯一の駅として町の交通の代表的存在ではありました。
2面のホームはこの跨線橋で繋がっていますが、階段部分の下りている先が各々逆方向になっていて、対向ホームの屋根のついた部分は、かなり離れた位置にあります。
また、上の写真でも対向側(駅舎のない側)のホームに屋根のついた部分がなく、ほんの一部の椅子があるところだけが屋根つきのようです。
跨線橋は橋の部分の下を見てもかなり年季が入っているようでした。
しているコミュニティセンター内のカットです。駅の真横に並んで立っていて駅とは別棟ですが、殆ど駅構内といっても過言ではないレベルです。
石部が東海道五十三次の五十一番目の宿場町として栄えた様子を押し出しており、街道関係の地図もつくられています。その手のものが駅の中でこんな形で展開されています。草津線の途中駅の中では、なかなかこのように取り上げられている駅というのはないものです。
石部駅は東海道始発の「京」を出て1日の行程にあり、「京発ち石部泊まり」という言葉がある程、1日目の宿泊地として定番であったようです。またその当時、ところてんに黒蜜をかけて食べる方式を取り入れて、そのように食べる発祥の地ともされています。
位置的には駅よりコミュニティセンターの真ん前に立っている格好となりますが、このような立派な門でお出迎えしてくれる庭園があります。
草津線の途中駅にこんなものがあるとは!と驚きもしましたが、この中を入ると単なる植込みが並ぶ庭園で、特別にインパクトのあるものがある訳ではないです、わざわざちょっとした公園としてスペースがつくられて維持されているんだ、という視点で見た方が良いかな、というところでした。
向こうにある看板は、石部宿のちょっとした説明が手書きタッチで書かれているものです。宿場町としての側面は勿論ですが、かつては石部町の代表駅的な位置づけからか少しだけ「石部」の名が前面に出されいてる感じを受けました。
左側が石部駅前公園、その向こうの2棟の左側の和風の建物がコミュニティセンターで、右側の平たい屋根の建物が石部駅です。
コミュニティセンターといっても観光促進用の配布物があったり、また待合室的な性格も強く、そういう意味で先述のように駅内の一角といっても過言ではないというところです、建物が別になっているだけであって。
バスは両建物のほぼ中間、幾分コミュニティセンター寄りの地点に乗り入れてきます。近場のコミュニティバスを中心に運行されていて、さすがに長距離バスの類はここからは出ていないようでした。
上の写真でチラッと覗いて見えていましたが、石部駅の駅舎です。
この沿線は意外にも?!すべて駅舎があり、また建屋規模も形も個性的で、これまた意外と?!駅舎探訪のし甲斐があると思います。そんな中でもこの駅はかなりオーソドックスなつくりというか、見る者に特別なインパクトを与えるというものではないと思います。右側のレンガ調っぽい模様は少々目を惹きましたが…
右端に見える「石部駅」の表記は国鉄時代からのものと思いますが、真ん中の出入口の所にはJRの駅表示があります。
バリアフリー化や橋上駅舎化など様々な事が要望されているようですが、この先どうなっていくのやら…駅舎が変わるようであればまた見に行きたいものです。
つづいて、三雲駅です。
-JR三雲駅-
【路線】JR草津線(柘植-草津間)
【開業】1889年12月15日
【訪問】2008年5月
【1日あたり平均乗車人員】 1,922人/日 (2014年)
【近隣の主要駅】(柘植方面)貴生川駅→隣駅
(草津方面)草津駅→4駅
●駅名標周辺
駅名標下部分が反射してしまい、隣駅表示が見えなくなってしまっていますが、甲賀市のキー駅である貴生川駅の隣駅となります。記事冒頭の石部駅は2つ隣で、この間に甲西駅があります。
駅プロフィール的には石部駅とほぼ同様で、やはり旧関西鉄道の創業当時からある駅で、石部駅と同時に開業しており、1880年代開業とかなり古い歴史を持つ部類の駅です。
管理人の訪問時も石部駅と同じ2008年5月で、石部駅は今年8年ぶりに再訪しましたが、ここはしていないので、upする写真は2008年当時のものとなります。特に大幅な更新状況も確認できず、今も大差ないだろう…と勝手に思っていますが、そう思って調べてみると、橋上駅舎化に向けて工事をしている模様です。これは新駅舎ができたら行かねば…となってしまいます。この年度末には橋上駅舎と南北連絡通路も完成予定、と湖南市長のコメントにありましたので。この記事での写真は、「当時の姿」と思って見て頂ければと思います。
利用者数も石部駅と大差なく、若干三雲駅の方が多いかな、という程度です。
石部駅同様に2面2線で、両ホームは跨線橋で結ばれています。こちらは橋から下りている階段は互い違いではなく、同じ方向に下りていて、向かい側(右側、駅舎でない側)ホームの屋根も手前側にかかっています。
特に市の中心駅でなく、平成の大合併前は甲賀郡甲西町に属しており、そこでも町の中心駅は甲西駅の方で、湖南市3駅の中で旧市町制以来中心駅の経験がない駅です。
駅の真ん前にキッチリとしたスペースがある訳ではなく、ここは駅から北へ20m程進んだ所にある、駅前の交差点周辺です。複数のタクシー会社ののりばがありました。
三雲駅を出て、上の写真の交差点を左折して西へ進むとこのような風景になります。
商店街の面影を残し、左側には接骨院があり、その向こうはカネボウ化粧品の昭和期から見かける看板が見えますが、ここは今も営業しているのか分かりません。商店がシャッターのかかったままになったり、更地になったり、駐車場やマンションになったり、かつての駅前のその後たどる姿は様々ですね。
2枚上の写真のタクシー会社がこの位置で写っていて、これの引き版という形になるでしょうか。
右の建物の年季の入りようには目を奪われました。
駅の前はこのような感じで、多少のスペースはありますが、駅前があまり広いとはいえず、
この駅のインパクトのある点といえば、出入口前の緑の厚い庇ですね。横から見ると分かりやすいのですが、駅舎からピョンっとせり出していて前側に支柱もなく、また建物の色と全然違うので余計にせり出している感が出ています。
なんでこんな色違いの肉厚な庇が飛び出しているのか?不思議な駅ではあると思います。建物は壁色もフォルムと妙に小奇麗という印象でした。
以上、三雲駅でした。
これで湖南市の駅はすべて当ブログの記事にあがりました。
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