石川/加賀 大聖寺はお寺ばかり
石川県加賀市、JR大聖寺駅からの歩き旅です。
(2006年10月当時)
●全昌寺 山門
突然お寺から始まりますが、大聖寺駅前はお寺が密集したエリアがあり、大聖寺駅から約7分程度北西方面に歩いた所になります。この辺りはこういうエリアによくつけられる「寺町」ではなく「神明町」という住所表記になっています。
で、ここは最初に訪ねた全昌寺(ぜんしょうじ)という曹洞宗のお寺です。松尾芭蕉が立ち寄ったところとして知られ、その句碑が境内にあります。
全昌寺は1867年完成という事で、まさに日本の夜明けの時期にできたお寺です。先述の通り芭蕉ゆかりの地で芭蕉が泊まった所とされていますが、その頃はお寺としての建物ではなかったのでしょうか。
●全昌寺境内
隠し撮りみたいになっていますが、中の様子です。
屋根の前面にちょこっと妻の部分が出っ張っているのが印象的でした。屋根の色がどこか石州瓦っぽかったのも記憶に強く残っています。
次は全昌寺のお隣にあるこの久昌山宗寿寺(そうじゅじ)という日蓮宗のお寺です。
入口からコスモスのきれいなところが印象的でした。ちょうど訪ねたのが秋口というのもありましたが。
ここでは毎年2月11日に鬼子母神まつりという祭りが催され、水被りの荒行が行なわれている写真がサイトにありました。
ここの山門は大聖寺藩の関所門を移築したという由緒あるものだという事で、1610年頃のものだとか。お寺の開基時期は不詳とありました。
全昌寺→宗寿寺ときて、同じ方向でそのまま巡ると、今度はこの本光寺(ほんこうじ)です。
壮大な階段を上った末に山門がそびえる構造のお寺ですが、ここは法華宗のお寺で、3つ連続で全部違う宗派となっています。
このお寺の特徴はやはり、一連の寺院群で最も高い所にあるという事です。山門からの眺めも御覧の通りでちょっとした街の一望もできるという具合です。
このお寺は1642年に金沢の本光寺と同時期に開創したといわれており、姉妹寺的?なものでしょうか。
本堂の屋根がシャキーンと尖っていたり、法華宗独特の鐘楼があったり、建物も色々と独特です。
●加賀神明宮
ここまで寺・寺・寺ときましたが、ここは神社です。
今はこの名前ですが昭和34年までは「山下神社」という名前であったそうです。
加州福田の里に三光院大聖寺として壮大な伽藍が造営され…とあり、大聖寺の発祥ともとれる記載が見受けられました。創建は養老年間ともいわれ、だとすれば奈良時代初期で由緒ある歴史あるところ、と感じさせられます。
本殿はもとは慶安年間というので江戸初期のものであったようですが、昭和40年に倒壊し、再建されています。
これまでの延長上のように見えますが、寺社仏閣を離れ、れっきとした街なかへ出てのカットです。
元は2代目藩主前田利明によって1667年に3.6m四方で高さが5.7mであったとされ、その後度々火災に遭いながら、1934(昭和9)年の大火災により再建されなくなり、その後2003年に別の場所に再建されたのがこの建物です。この当時が2006年であった為、この時はまだできてから3年ほどしか経っていなかった事になります実は。
街なかにあって、(寺の多い)街をよく表した象徴的な建物として分かり易くて良いですね。
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